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宮舘side
皆は優しい、優しすぎるから。
だから誰にも言う気はなかったのに。
彼が強い眼差しで
【記憶があろうが、なかろうが、お前はな、俺らのメンバーなんだよ!!】
と言ってくれた。
だから、思わず吐き出してしまった。
本当は皆といたい。
でも悲しませたくない。
悲しませるくらいなら、離れた方がいいと思った。
彼は真剣に聞いてくれた。
話につまる俺の背中を優しく摩ってくれた。
渡辺『俺も話していい?』
宮舘『はい。』
渡辺『俺さ、ずっと会うのが怖かったんだ。宮舘さん...いや涼太と。記憶が無くなったって聞いて、変わっちゃったんだろうなって。俺の事なんも知らない涼太に会う自信なんて無かったんだ。』
宮舘『....。』
渡辺『でも、今日会ってみて思ったんだ。
なんも変わってないなって。』
宮舘『え?』
だって、俺は記憶もない。君ことも知らない。
SnowManの事だって分からないのに。
渡辺『だって、涼太は涼太だもん。
真面目で、抱え込みやすくて、周りの気持ちを考えて、1人でなんとかしようとしちゃう。そんな所とか、そのまんまだよ。』
宮舘『....』
渡辺『記憶がなかろうが、涼太は涼太だから。ジャニーズのアイドルでSnowManの宮舘涼太だ。だから、さ。一緒にやってこうよ。
戻ったらそれでいいし、戻らなくてもまた新しいSnowMan宮舘涼太を生きればいいじゃん。』
宮舘『でもっ、皆さんはっ、昔の宮舘涼太がいいんじゃ..?』
渡辺『確かに戻ったらめちゃくちゃ嬉しいよ。
でも、涼太がいてくれるだけでいいんだよ。
SnowManにはさ。お前が、宮舘涼太が必要なんだ。』
彼のその言葉で、少しだけ、少しだけだけれど勇気が出てきた。
まだ、皆と居てもいいのだと。たとえ記憶が無くても、皆と歩んでいってもいいのだと。
宮舘『...ありがとうございます。あ、名前。
名前を伺ってなかったですよね。』
渡辺『渡辺。渡辺..』
宮舘『しょうた、さん?』
渡辺『ふは、うん。そう。渡辺翔太。』
宮舘『よかった...。』
渡辺『翔太って呼んで。あとタメでいいから。』
宮舘『翔太、うんわかった。』
いつかこの先、記憶が戻ってもこの日のことだけは絶対覚えていたい。そう思った。
宮舘『あ。』
渡辺『ん?』
宮舘『一番星。』
渡辺『あ、本当だ。』
宮舘『...翔太。』
渡辺『?』
宮舘『俺、皆ともう一度会いたい。進みたいんだ。』
渡辺『おう、わかった。』
進もう、ちゃんと。
皆と前に。
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りん(プロフ) - ともみさん» こちらこそ、素敵なメッセージありがとうございます! (2022年5月28日 13時) (レス) id: 9dd6c9cdd9 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ(プロフ) - 涙が止まりませんでした。素敵な小説をありがとうございます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page33 id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - りんさん» いえいえ! (2021年10月17日 21時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» ありがとうございます!訂正します! (2021年10月17日 21時) (レス) id: 397729a488 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - すみません、更新された最後のページで、分かり切っただと思いますよ! (2021年10月16日 2時) (レス) @page25 id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2021年6月16日 1時